『オンラインゲームを支える技術』 読了

written by shn, on Mar 25, 2011 3:42:00 PM.

中嶋さん(@ringo)さんから『オンラインゲームを支える技術』をいただいた。昨日読み終わったので書評的なものを書いてみる。

目次などは他サイトに譲るとして、僕はこの本を読む前は「オンラインゲーム(もっというとMMORPG)のサーバー実装」についての本だと思っていたのだが、実際は全く違い「オンラインゲーム(MMORPGからRTSからブラウザゲームまで)について設計し、見積もりし、実装するためにはどうすればいいか」について書かれた本だった。

つまりこの本には、開発者としてそしてプロジェクトリーダーとして、1998年のLifestormから日本のネットワークゲームに携わってきた中嶋さんの半生が詰め込まれているわけだ。これはお得すぎる!!
さらに、彼の会社であったCommunity Engineで開発していたVCEというオンラインゲームフレームワークまで付いてくる大盤振る舞いっぷり。 いいのか?と心配になる


本書は、C/S型(World of WarcraftやCounter Strikeのようなゲーム、それにブラウザゲーム全般も該当)とP2P型(Age of Empire, Stracraftのようなゲーム)についての、設計、見積もり、実装、運用について幅広く述べているとともに、筆者の経験からのアドバイスや、最新の技術(KVSとか。やたらGoが気になっているっぽい)にも触れている。 特に、見積もりや、運用で気をつける点についてまとまって触れている本というのは珍しいのでそれだけでも買う価値はある。
なので、この本をオススメするとしたら、プログラマーなどの実装者のみならず、企画やさらに言えば発注側などの所謂上位レイヤーの人たちなのではないだろうか。

特に面白かったのが、ゲームの論理設計に関する章(すべてのユーザーが同期するのか? それとも非同期か?)、通信速度の性能見積もりとチューニングに関する章、開発チームについての章。 反面、NATトラバーサルについてなどは、さすがに軽く触る程度で良いのではないか?とも思った。

僕が現在関わっている携帯ソーシャルゲームでは、端末が非力なのと、通信速度/レイテンシもショボイため、この本にあるようなゴリゴリのチューニングが必要な局面はあまり無い(むしろFlashの容量削減とかが多い)が、スマートフォンに移行すればWebSocketを使った持続的接続のなかでゲームデータをやり取りするように移っていくんだろうなー、なんて事を読みながら考えた。

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